ひとり
朧げな月に照らされて
声を失くした夜
うつむいて
かじかむ心を
ひとり抱きしめる
頬を伝う涙が
見えない糸となり
闇へ闇へとのびてゆく
果てない嘆きを放ちながら
声が戻るまで
ひとり待ち続ける
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